■ 開催レポート:『リトルバイキング:たじみ定期会』2017年7月開催の報告

毎月第2土曜恒例『リトルバイキング・たじみ定期会』無事に開催できました。
今回も場所は『喜多緑地・芝生広場』での開催です。
(喜多緑地では通常こうしたトレーニングはできません。関係部署に許可をいただいて開催しています)

今回のテーマは『下り坂あれこれ』としていましたが、内容としては『曲がる』『ブレーキング』を中心に行い、それを『下り坂』に当てはめる形になりました。

==

■ チャレンジクラス

『チャレンジクラス』はいろいろとチャレンジしながらバランスや感覚を掴んでいきます。

準備運動した後、最初に取り組んだのは下り坂をゆっくり下る『ゆっくり競争』。

ブレーキをしっかり握り、ゆっくり走る中でもバランスを取れるように、ですね。
あと、止まるか止まらないかの加減を自分で知るためでもあります。

続いては、ハンドルまっすぐスタンディング(ちょびっと)。

片足をついた状態で前後ブレーキロック。そこから地面についている足をペダルに乗せ、またすぐに地面に戻す。大人でも以外にできなかったりします。
できたら、反対側の足も。

後輪ブレーキロック体験

濡らした板の上に走り込んで、後ろブレーキを思い切りかける。姿勢はゆっくり下り坂と同じ。
気持ちよ〜く滑っていきます。
当然、道路や山道などでこんなことはしません(してはいけません)が、

これは、ブレーキを思い切りかけることが中心。思い切り握ることができない人は結構います。
後輪が滑ってもハンドルと体がまっすぐ向いていればそのまま走っていくことを体験し、ブレーキやスリップの恐怖を減らすことが狙いです。

できそうな子は、ここからのターンにもチャレンジ!
思い切り良すぎてひっくり返ったりもしましたが、次第に調子よくできるようになりました。

 

あとは先月も行ったガタガタした障害を手足を楽にして走り抜ける練習と、その応用として、下り坂階段。

そして、下り坂を直滑降したり大きく曲がったり。

最後に下り坂に作ったコースでタイムを計って遊びました。

ただ漫然と走ってる時には下を向いてしまったりもしますが、タイムを計ると自然と前(進むべき方向)に顔が向くようになったりします。
気持ちの問題なのですが、面白いですね。

以上のようなチャレンジクラスでした。
一つ一つの課題は短い時間でしたが、暑かったので合間合間にテントの下で休憩。
あと一つの課題で集中できる時間はあまり長くないので、かえってよかったかもしれません。

==

■ トレーニングクラス

トレーニングクラスでも、下りを中心とした内容でしたが、より実践的にテクニック指導を行います。
また個々の状態(自転車・保有スキル)に合わせて個別への指導も行いました。

・準備運動
準備運動では、柔軟のほか、ちょっとした運動も。
この日は、腕立て伏せから手を離し一回拍手という動作もやってみました。
筋力的に辛かったら膝をつきます。
目的は、体を支える場所を知ること、手を叩くために体を浮かせるには一旦沈んで反動をつける感覚、着地した時に体を支えられる手をつく位置(自転車では相対的ハンドルの位置)、そのために必要な筋力など。
後々自転車を浮かせたり、下り坂で体を支えたりするのに必要なものです。

 

・コーナー練習
パイロンを使ったコーナー練習です。

パイロンスラロームでは、その前後ラインの自由度が高く、練習している本人もどこを走っていいのかわからないことがありますし、指導している側も口頭での指示は出しづらかったりします。
ですから、コーナー出口アウト側に木の棒を置き、感覚的に実際の山道での出口と同じようにしてみました。
これにより、出口で自転車が向くべき方向が限定され、そこに至るまでにどう走るか、どうラインを考えればいいのかがはっきりします。

このスラロームをほぼ平坦で練習した後に下り坂にも置いて練習しました。
今度は、コーナーの入り口と出口に高低差が生まれるので、その中で自分自身もどう動いていくのか、を考えながら走ることになります。

今回は、長距離系レースや、下り系レースに参加している子も来ていたので、それぞれの自転車の特性に合わせてそれぞれにアドバイスをしました。
まだ慣れていない子もいましたから、そうした子にはまず走れるようになることから。
レベル差はあってもそれぞれにちゃんと練習になるように努めます。

 

・ブレーキングターン
チャレンジクラスと同じ、後ブレーキロックからのターンです。
(当然、道路や山道でこうしたことはしません。あくまでトレーニングです)

後ブレーキをロックした後、前輪と身体の向きを変えていくと後輪が滑ったまま、スムーズに自転車そのものの方向が変わっていきます。
この時、後輪を「横に滑らせてやろう!」と思ってしまうと、後輪だけが滑り、自転車の方向は変わってくれません。
ちゃんとできると、ブレーキを離した時にバランスを崩すことなく自転車の向いている方向に走っていくことができます。

滑りやすい路面での方向転換の練習や、ハンドリングに頼らず体全体でコーナリングを曲がる練習です。

 

・コースでタイム計測

最後は、簡易コースを使ったタイムトライアルです。

コース内にあるキャンバー区間の出口がなかなか難しいので、そこは先に部分練習。
その後は、二回タイムトライアルし、一回目の反省を生かして二回目はタイムを縮めることを目標に走ってもらいました。

トレーニングはチャレンジに比べて、体力的というよりも技術的に求めることが多くなり、課題数自体は少なくなりました。
自転車だけを動かそうとするのではなく、自らもリズムや体の上下動、体の方向などによって自転車と一緒に進む感覚を掴んでいきます。

トレーニングクラスはこのような感じでした。

==

長くなりましたが、7月のレポートは以上です。

また、来月からしばらくはコーチの都合により『毎月第二土曜』であった開催日が変更になることがあります。
可能な限り早く告知するようにいたしますね。

 

(文:おかっぴ 写真:マエク)